職業としてのJavaプログラマ初学者にオススメ「独習Java」

 

WINGSプロジェクト様より献本いただいてのレビューとなります。

 

独習C#はじめ、数多くの技術書を執筆されている著者によるJavaの入門書となります。

入門書といっても、およそ600ページと、なかなかの分量があり、プログラミングの初心者がプログラムというものを学ぶために、最初に手に取る本としては若干ハードルが高いかもしれません。

しかしながら、現在職業としてJavaを使っている立場として、これから職業としてJavaを使う必要があるプログラマーの初学者にはにオススメできる書籍だと思います。

なぜかと言うと、Javaという言語自体だけではなく、文字コード、浮動小数点数、コーディング規約、正規表現などについて若干踏み込んで解説されているということが最初に、挙げられます。

プログラムそのものをまず学ぼうとする初心者には、これらのテーマはJava言語の基本から少し遠いところにあるため、Javaの文法の説明に混ぜ込まれると、混乱してしまうかもしれません。

しかしながら、これらのテーマは、業務アプリケーションを開発するプログラマーを職業とするものにとっては、頻出、かつはまりやすいテーマであり、知っておくことが必須だと言えます。

次に、この著者の著作に共通するのですが、文章が平易で論理的であり文書の構造が理解しやすい、また、詳細に説明する部分と省略する部分のさじ加減が絶妙であることも文章の理解を助けるのに役立っていると思います。

実は、自分自身は本書の記述は教科書的で、熱量が足りない、もっと物語性とか知的好奇心をくすぐるような踏み込んだ記述が欲しいと思うところもあるのですが、これは、私が、Javaに関わって既に20年ほど経っているので、本書に記述されている内容について、既に理解している部分が多くあるため、新しく得る知識が少し物足りなく感じてしまったというのが理由です。

海外本の翻訳物には、物語性とか踏み込んだ詳細の記述など、読ませものが多いですが、初学者が全体像を論理的に学ぶには本書のスタイルが効率が良いと感じます。

というのも、Javaについては経験がありますが、初めて学ぶような言語、フレームワークなどについては、著者の他の書籍にも共通のこのスタイルに助けられているからです。

一つ残念なのは、まさに自分がこの書籍に期待していた点なのですが、言及されている機能が、Javaのどのバージョンから実装されたかが、本文中で触れられてはいるのですが、例えば、タイトルなどで一目でわかるようにはなっていなかったことです。

職業Javaプログラマーであればこそ、業務で使用するJavaのバージョンが古かったり、常に最新バージョンをキャッチアップしているわけではないと思われるため、本書のような最新のJavaの全体像がわかる書籍を手に取った時に、言及されている機能が、Javaどのバージョンから実現された機能かが、視認しやすくなっていると、よかったかと思います。

そうなっていれば、わかっているところは読み飛ばして、差分だけ読み進める、写経することが効率よくできたかと思います。(もしくはわかっていると読み飛ばした中に、差分の技術が紛れ込んでいたかもしれません)

繰り返しになりますが、Javaを職業とする初学者プログラマは手元に本書を一冊置いておくことをオススメします。

600ページと分量はありますが、これだけでは足りません。

ただ、本書を教科書にすることで、他の書籍を読むための土台を作ることができることは間違い無いと思います。