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Fedora Core 6 BINDの設定(ゾーンデータファイル)



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Fedora Core 6 BINDの設定(ゾーンデータファイル)

Fedora Core 6 DNSの設定
[DNS][BIND]

この本を見ながら、設定

http://www.tatsuyababa.com/NW-DNS/

RFC



 ディレクティブ

$で始まる行はディレクティブとよばれるグローバルな設定項目

ディレクティブ 内容
$TTL Time to Live(TTL)値(ゾーンのリソースレコードの有効時間)を設定
$ORIGIN 最後が「.」で終わっていない名前に付加されるドメイン名
$INCLUDE 別のゾーンデータファイルをインクルード
$GENERATE 連続したリソースレコードを生成

  • ORIGINはゾーンの起点を意味する
  • ORIGINの値は、初期設定ファイルで設定されているzoneの名前となる
  • ゾーンデータファイルの先頭で、$ORIGNを設定することで、ORIGINを任意に設定できる
  • レコード中の@は、ORIGINの値に置換される

例1

$ORGIN typea.info.
buddha   IN    A    192.168.24.10
izanagi  IN    A    192.168.24.11

例2

budda.type.info.     IN  A  192.168.24.10
izanagi.type.info.   IN  A  192.168.24.11

  • 上記例1、2は同じ意味


例3

$ORIGN 24.168.192.in-addr.arpa.
10     IN     PTR    buddha.typea.info.
11     IN     PTR    izanagi.typea.info.

例4

10.24.168.192.in-addr.arpa.   IN    PTR    buddha.typea.info.
11.24.168.192.in-addr.arpa.   IN    PTR    izanagi.typea.info.

  • 上記例3、4は同じ意味

  • $GENERATE は一連のホスト名やIPアドレスを設定する

例5

$ORIGIN typea.info.
$GENERATE 10-19 host$    IN    A 192.168.24.$

例6

$ORIGIN typea.info.
host1   IN    A    192.168.24.1
host2   IN    A    192.168.24.2
host3   IN    A    192.168.24.3

逆引きの場合も同様に設定可能

 リソースレコード

ドメイン空間において、各ノードが持つ属性情報。

主要なリソースレコード 内容
SOA Start Of Authority ホスト名、メールアドレス等
NS Name Server ネームサーバを定義
A Address ホスト名をIPアドレスにマッピング(IPv4)
PTR PoinTR IPアドレスをホスト名にマッピング
CNAME Canonical NAME ホスト名に対する別名
MX メールの送付先メールサーバ
HINFO ホスト情報
TXT 任意のテキスト
SRV 指定したサービスを提供しているサーバ
AAAA ホストのIPv6アドレス
A6 ホストのIPv6アドレス
DNAME IPv6あどれす逆引き用

書式

{ ドメイン名|@|空白 } [TTL] [クラス] レコードタイプ リソースデータ [コメント]


localhost    1D   IN  A   127.0.0.1    ; ローカルホストのAリソース

SOAレコード

  • このレコードによって、DNSサーバはゾーンに対して権限を持つ。
  • SOAレコードはゾーンファイルの中で1つだけ記述できる

書式

<owner> <ttl> <class> SOA <source-dname> <mbox> (
              <serial> <refresh> <retry> <expire> <minimum> )

項目 内容
owner このゾーンのドメイン名。通常は「@」と記述(起点名をセット)
source-dname このゾーンに対して権威を持っているプライマリマスタサーバのホスト名
mbox 管理者のメールボックス。「@」を「.」に置換して記述。「@」の前に「.」が出現する場合、「\.」とする。
serial ゾーンデータのシリアル番号。セカンダリマスターサーバが、ゾーンデータの変更有無判定用
refresh プライマリマスタサーバのゾーンデータのシリアル番号を、セカンダリマスタサーバがチェックする間隔
retry セカンダリマスタサーバがゾーンデータのチェックに失敗した場合の再試行間隔(秒)
expire ゾーンデータの有効期間(秒)。セカンダリマスタがこの期間プライマリマスタにアクセスできない場合は、ゾーンデータを無効にする必要がある。
minimum ネガティブキャッシュ|http://tools.ietf.org/html/rfc2308]の有効期間を指定(秒単位)

@      IN     SOA     ns1.typea.info. piroto.typea.info. (
      20080505001
            28800
            14400
          3600000
            86400  )

NSレコード

  • ゾーンに対して権威を持つDNSサーバを最低1台登録する必要がある。
  • DNSサーバはFQDNで指定。

書式

<owner> <ttl> <class> NS <name-server-dname>

項目名 内容
owner ドメイン名を記述
name-server-dname ownerで記述したドメインを管理する権限を与えたネームサーバのFQDN。通常は、あるゾーンを管理するネームサーバは複数存在するため、同じownerに対して、複数のNSレコードが存在することになる


typea.info.      IN     NS    ns1.typea.info.


Aレコード

  • 名前にIPアドレスをマッピング

書式

<owner> <ttl> <class> A <address>

項目名 内容
owner ホスト名を記述
address IPv4アドレスを記述


buddha     IN    A  192.168.24.10
garuda     IN    A  192.168.24.13

  • 上記例では、ホスト名が、「.」で終わっていないので、$ORGINが付加される

CNAMEレコード

  • 別名を定義する
  • NSレコード、MXレコード、PTRレコードの値にCNAMEを設定すること、CNAMEの値にさらにCNAMEを設定することは、推奨されていない
  • canonical-nameに記述したホストが、そのゾーンに属している場合、Aレコードも同じゾーンデータファイル内に記述する

書式

<owner> <ttl> <class> CNAME <canonical-name>

項目 内容
owner 別名を記述
canonical-name ホスト名を記述


www      IN    CNAME   garuda
garuda   IN    A       192.168.24.13

MXレコード

  • 電子メールを配送するホストを指定
  • MXの右に正の整数値で、ホストに優先順位をつけることができる

書式

<owner> <ttl> <class> MX <preference> <exchange-dname>

項目 内容
owner ドメイン名
preference メールサーバの優先度(小さいほうが優先)
exchange-dname メールサーバのホスト名

   IN     MX     10     mail.typea.info.
   IN     MX     20     mail2.typea.info.

  • 上記例では、ownerをブランクとしているため、$ORGINの値が入る

PTRレコード

  • IPアドレスを名前にマッピング
  • アドレスにはCNAMEを指定しない


192.168.24.13.in-addr-arpa.    IN   PTR   garuda.typea.info.



YAGI Hiroto (piroto@a-net.email.ne.jp)
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