マスタリング JavaEE5

マスタリング JavaEE5 なる本を読んだ。

かゆいところに手が届いているというか、粒度が適切というか、非常にバランスが良い本。

JavaEE5の全体像を概観しつつも、導入方法や、画面のキャプチャ等で紙数を浪費することもなければ、マニュアル的な、すべて読んでいては全体を見失ってしまうような細かさでもなく、なんというか物語性すらある。

金額も約5,000円と決してお安くはないので、まったくの初心者は手を出さないだろうし、エキスパートはネットから英語の資料を探すだろうから、「必要に応じてマニュアルを読むことはいとわないが、まずは全体像をある程度具体的に捉えたい」といった要求を持つ読者層に絞り込めているからなのかな。といっても、実践にもつかえるだけの内容は確保されており、そのあたりのさじ加減が絶妙だと思う。

また、JavaEEの技術紹介というだけでなく、システム的に重要な概念について丁寧に説明されている。たとえば、アイソレーションレベル等、トランザクション管理について非常に分かり易く書かれており感銘を受けた。いままで読んだデータベース関連の書籍に比べても抜けて分かり易い。トランザクションが開始されていれば、すべての不整合が発生しないと純粋無垢に考えている技術者の方も意外と多く、是非その章だけでも読んでほしいと思う。議論がかみ合わないんだよな~ほんと(愚痴です)。

著者が日本人ということもあり、この手の本の翻訳本にありがちなアメリカンジョークに行数を割かれていないのもよい。かも。

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マスタリング JavaEE5” に対して1件のコメントがあります。

  1. ごとう より:

    わ~。読まれたのですね「マスタリング JavaEE5」。
    以前、著者の斉藤さんに出版記念も兼ねてコミュニティのライブセッションで登壇していただいたのです~。
    とっても気さくで素敵なかたでした。
    実際の活用事例を豊富に持つかただからこそ書ける!ってことろがありますよね。

  2. やぎ より:

    読みました。
    >実際の活用事例を豊富に持つかただからこそ書ける!
    確かに!変に観念的だったりすることもないし、逆に単なるハウツーでもない。要点、知りたいポイントを適切にフォローしつつも説明しすぎない。なんというか、絶妙なさじ加減!
    >とっても気さくで素敵なかたでした。
    なんと。うらやましい!

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