精神分析学入門
しくじり行為とはちょっと聞きなれない言葉ですが、いい間違い、聞き間違い、おき忘れ、予定のど忘れ・・・等々のちょっとしたしくじりのことを言います。
読み始めた、フロイトの「精神分析学入門」の第1部にそう書いてありました。
結論を言うと、しくじり行為は単なる間違いではなく、多くの場合、その結果に関連する意図を本人が持っているみたいです。
例えば、人と会う予定をすっかりわすれてしまうのは、本当はその人と会いたくないからとか、何かをいい間違えるのは、いい間違えた結果を本当は望んでいるとか。
また、物を置き忘れたり、なくしたりするのは、そのものに対して、不満がある、新しいものに取り替えたい。などなど。
すべての場合がそうだとはいえませんが、ほとんどの場合そうだそうです。
目から鱗ですが、この考えを日常生活で徹底してたら、人の行動について、あれこれ考えすぎて嫌なやつになりそうです。
ただ、物を置き忘れる場合は実はそのもの自体が不要であり、それを新しいものに取り替えたい等の願望があるといわれると、究極の置き忘れ「パチンコ屋にわが子」の場合、やはり親は心のどこかで、子供を不要と思っているんだろうなと思わされました。
「バカ親!」で片付けてしまいがちですが、実際は、育児ノイローゼとかだったりするのかしら。直接手を下せないから、あえて「置き忘れる」という行動をとらせるんでしょうか。だとしたら、明らかな殺人ですよね。
「しくじり行為という不運の多くは、しくじりをしないようにと注意するときにこそくる」らしいので、気をつけよう!
ちなみに、この本自体、難解なイメージとは裏腹に、フロイトが初学者にむかって行った講演をまとめたものらしく、懇切丁寧に説明されているので、なかなか面白く読み進めることができます。