死都日本
学生時代に阿蘇山に登った。そこから外輪山をのぞむ景色に非常に感動したことをよくおぼえている。濃尾平野で生まれ育った自分には、まったく想像できない光景がそこにあった。これは、日本の景色ぢゃない。街全体が火口の中に存在しているなんて!どんな噴火をしたらこんな地形になるんだ~
そんな噴火が、実際におこった様が、冷静に描かれている。
「古都京都」と語呂が似ているが全然違う。
そんなこと起こるはずがないやい。と思うのは、人の浅はかさ。人の常識なんてたかだか数十年でがらっと変わってしまうものだが、やつらはどうも万年単位で行動しているようだ。
過去の火山活動を神話とからめる語り口は非常におもしろい。
特に古事記のイザナミ神や天の岩戸と噴火の関わりなど別の書籍として出されても興味深く読めそう。
実は友人から借りて読んでて遅読を指摘されたが(Oracle受験を控えていたためとしておく)、後半は息をつく間もなく読み終えられると思う。