2005.05.08
ij とは、CloudscapeでJDBCと対話的に処理を実行するツールです。 ij は Javaアプリケーションで、Windowsではコマンドプロンプト、UNIXではシェルから実行します。 ij にはJDBCの機能をスクリプトから使用するための、いくつかコマンドがあります。
Cloudscape はユーザにバッチ(もしくはシェルスクリプト)を提供します。
適切にパスが設定されていれば、ij をタイプするだけで実行できます。
これらは ij.protocol を使用していて、ドライバを自動で読み込み、
データベースへの接続を簡略化します。
ij をコマンドラインから実行する場合、derbytools.jarがクラスパスに設定されている必要があります。
Cloudscapeをデータベースサーバとして使用する場合は、ij の実行前にサーバが起動されている必要があります。
バッチ(もしくはシェルスクリプト)は、frameworks/embedded/bin または、 frameworks/NetworkServer/binにあります。
ij を起動するためには、以下のコマンドを実行します。
java [options] org.apache.derby.tools.ij [-p propertyFile] [inputFile]
引数 | 内容 |
---|---|
options | JVMで使用されるオプションを設定します。 -D オプションを使用すると、ij プロパティ または、 システムプロパティをCloudscapeのプロパティとして設定できます。 |
propertyFile | ij プロパティをファイルから設定できます。 このファイルの書式は、java.tools.Properties の書式に従ってください。 |
inputFile | このファイルからコマンドを読み込みます。 ij は、ファイルの最後か、exit コマンドで処理を終了します。 input ファイルを使用することによって、ij はそのコマンドを出力します。 標準入力に切り替えると ij はコマンドを出力しません。 input ファイルがない場合、ij は標準入力から処理を受け付けます。 |
-D オプション、もしくは プロパティファイルにて ij のプロパティを設定することができます。
ij のプロパティ名は、大文字小文字を区別します。しかしながら、ij のコマンドは区別しません。
最大表示幅を設定し、ij を起動する例を以下に記します。
java -Dij.maximumDisplayWidth=1000 org.apache.derby.tools.ij
ij を ij.protocol が jdbc:derby で、サンプルのデータベース(C:\Program Files\IBM\Cloudscape_10.0\demo\databases\toursDB)に接続します。
C:\Program Files\IBM\Cloudscape_10.0\demo\databases>java -Dij.protocol=jdbc:derby: -Dij.database=toursy.tools.ij ij version 10.0 (C) Copyright IBM Corp. 1997, 2004. CONNECTION0* - jdbc:derby:toursDB * = current connection ij>
Cloudscapeデータベースへ接続するには、以下の2つの手順を踏みます。
ij では、その手順を行うために、3つの基本的な方法があります。
ij はベンダから提供されるさまざまなJDBCドライバを使用することができます。
その場合、ドライバを別途ロードする必要があります。
Cloudscapeから提供されるドライバの場合、暗黙的にロードされます。
接続時、完全なデータベース接続URLを指定した場合には、
次のステップで明示的にドライバを指定する必要はありません。
完全なデータベース接続URLを指定して接続する場合、Connectコマンドで実行するか、
ij.connection.connectionNameプロパティ、またはij.databaseプロパティに設定します。
C:\Program Files\IBM\Cloudscape_10.0\demo\databases>java org.apache.derby.tools.ij ij version 10.0 (C) Copyright IBM Corp. 1997, 2004. ij> connect 'jdbc:derby:toursDB'; ij>
Cloudscapeからドライバが提供されており、プロトコルの自動読み込みを設定した場合、
適切なドライバが読み込まれます。別途ドライバを指定する必要はありません。
プロトコルをプロパティで指定する場合、ij.protocolもしくは、ij.protocol.protocolName
もしくは、Protocolコマンドで指定します。
簡易データベース接続URLを指定して接続する場合、Connectコマンドで実行するか、
ij.connection.connectionNameプロパティ、またはij.databaseプロパティに設定します。
このときプロトコルについての記述を削除します。
C:\Program Files\IBM\Cloudscape_10.0\demo\databases>java org.apache.derby.tools.ij ij version 10.0 (C) Copyright IBM Corp. 1997, 2004. ij> protocol 'jdbc:derby:'; ij> connect 'toursDB'; ij>
ドライバを別に
|