関数従属性(Functional Dependency)

  1. 関数従属性
  2. 関係 R において、ある属性値がきまると、対応する別の属性値が一意的に決まる(従属する)性質

    関数従属性
    名称 内容
    関数従属 Aが決まるととBが一意に決まる
    関係R の 属性A,Bの間のN対MやN対1のような対応関係を写像という
    Aのどの値もそれぞれBの1つの値に対応する写像、 即ちN対1(1対1も含む)の写像を持つ場合をBはAに関数従属であるという
    A→Bと記述
    Aに対するBの値は重複してもよい
    完全関数従属 Aを部分に分解できるとき、その部分いずれかのみにBが関数従属しない
    Aが部分集合A1,A2,A3,からなり、
    1. A→B
    2. A1→ B
    3. A2→ B
    4. A3→ B
    1.が真 かつ 2.3.4. がそれぞれ偽のとき完全関数従属という
    部分関数従属 (Partial Dependancy) 関係Rにおいて、キー以外の属性(非キー属性)が、キーの一部に関数属性すること
    推移関数従属 (Transitive Functional Dependency) 従属性が、ある属性を経由して推移的に起こっている 関係Rの重複しない 属性A,B,C において
    1. A→B、 B→C で、
    2. B→A ではない場合

  3. 候補キー
  4. 関係Rのどの属性BjもAに関数従属であり(一意性)、 Aから属性の一部を取り除くと関数従属にならないようなBjが存在する(非冗長性)時、 このAを候補キーという

  5. 関数従属性に関する推測論則
    1. 反射律
    2. Uを関係Rの属性集合とする
      B⊆A⊆U の時、A→Bは関数従属である

    3. 増加律
    4. A→Bが成立し、かつC⊆Uの時、AC→BCが成り立つ
      A,B,Cは属性の集合であり、ACはA∪Cの略記である

    5. 推移律
    6. A→B と B→C が成立すると、A→Cが成立する

    7. 合併律
    8. A→B,A→Cが成立すると、A→BCが成立する