「Oracle Database10g アクティビティの監査」の版間の差分
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===提供される監査=== | ===提供される監査=== |
2020年2月15日 (土) 08:21時点における版
Oracle Database10g アクティビティの監査
提供される監査
以下の3つの監査が提供されている
- データベース監査
- 値ベース監査
- ファイングレイン監査(FGA)
データベース監査
- 監査対象のイベントに関して、発生したイベント、時間、発生させたユーザー、クライアントマシンなどの情報を取得できる
AUDIT_TRAILで監査を使用可能にする
AUDIT_TRAIL = { none | os | db | db,extended | xml | xml,extended }
オプション | 内容 |
---|---|
none | データベースの監査を使用禁止にします。 |
os | データベースの監査を使用可能にし、すべての監査レコードをオペレーティング・システムの監査証跡に書き込み。 |
db | データベースの監査を使用可能にし、すべての監査レコードをデータベースの監査証跡(SYS.AUD$表)に書き込み。 |
db,extended | データベースの監査を使用可能にし、すべての監査レコードをデータベースの監査証跡(SYS.AUD$表)に書き込み、さらに、SYS.AUD$表のSQLBINDおよびSQLTEXT CLOB列にデータを移入。 |
xml | データベースの監査を使用可能にし、すべての監査レコードをXML形式のOSファイルに書き込みます。 |
xml,extended | データベースの監査を使用可能にし、SqlTextおよびSqlBind値を含め、監査証跡のすべての列を出力します。 |
- オプション指定(os, xml, xml,extendedにより、ファイルに書き出される場合、AUDIT_FILE_DESTに書き出される。
<blockquote>SQLBINDおよびSQLTEXTには、データベース初期化ファイルinit.oraでAUDIT_TRAIL=DB_EXTENDEDを指定しないかぎりデータは移入されません。 これは、CLOBデータの移入が比較的高コストであるためです。 </blockquote>
AUDIT_TRAILを変更
SQL> alter system set audit_trail = db scope=spfile; System altered.
データベースを再起動し、確認
SQL> show parameters audit_ NAME TYPE VALUE ------------------------------------ ----------- ------------------------------ audit_file_dest string /opt/oracle/app/admin/oradb1/a dump audit_sys_operations boolean FALSE audit_syslog_level string audit_trail string DB
AUDITで監査を開始する
- 後続のユーザー・セッションでのSQL文の実行の監査。特定のSQL文、または特定のシステム権限によって許可されたすべてのSQL文の実行を監査できます。SQL文操作の監査は、後続セッションにのみ適用され、現行のセッションには適用されません。
- 特定のスキーマ・オブジェクトに対する操作の監査。スキーマ・オブジェクト操作の監査は、後続のセッションと同様に、現行のセッションにも適用されます。
SQL> audit all by access; Audit succeeded.
確認
値ベース監査
- 値ベース監査は、データベースの監査を拡張したもので、監査対象のイベントだけでなく、実際の値も取得する。
- データベーストリガーを使用して実装
- 値の変更のたびに監査トリガーが実行されるため、データベースへの負荷が高くなることによるパフォーマンスの劣化に注意する
監査対象のテーブル
SQL> desc exam.test Name Null? Type ----------------------------------------- -------- ---------------------------- ID NUMBER NAME CHAR(10)
監査情報格納テーブルの作成
SQL> create table system.test_audit ( test_id number, up_date date, 2 new_name char(10), old_name char(10) ); Table created.
トリガーの作成
SQL> create or replace trigger system.audit_test 2 before update of name on exam.test for each row 3 declare 4 pragma autonomous_transaction; 5 begin 6 insert into system.test_audit values( :old.id, sysdate, 7 :new.name, :old.name ); 8 commit; 9 end; 10 /
1行更新
SQL> update test set name = 'AAAAA' where id = 4; 1行が更新されました。
監査テーブルが更新された
SQL> select * from system.test_audit; TEST_ID UP_DATE NEW_NAME OLD_NAME ---------- -------- ---------- ---------- 4 09-07-09 AAAAA jkl
ファイングレイン監査(FGA)
- SQL分を監査するには、ファイングレイン監査を利用する
- データベース監査を拡張し、発生したアクションだけでなく、発行されたSQLも取得
- DBMS_FGAパッケージを使用して、対象となる表やビューに監査ポリシー(FGAポリシー)を作成
- 詳細な監査条件を指定することによって、標準監査よりも詳細な監査を実施でき、不適切な監査または不要な監査を最小限に抑えることができる
- 監査を使用可能にするときに、AUDIT_TRAILを設定する必要はなく、適切と思われるFGA方針を追加および削除して、監視する特定の操作またはオブジェクトに適用する
- FGAポリシーの作成には、DBMS_FGA.ADD_POLICYプロシージャを使用
- 監査レコードは、SYS.FGA_LOG$表に格納され、DBA_FGA_AUDIT_TRAILビューを介してアクセスできる
FGA_POLICYの作成
SQL> execute dbms_fga.add_policy ( - > object_schema => 'exam', - > object_name => 'test', - > policy_name => 'chk_exam_test', - > audit_condition => 'id > 0', - > audit_column => 'name', - > statement_types => 'insert,update,delete,select'); PL/SQL procedure successfully completed.
NULL監査条件
- audit_conditionにNULLを指定(または指定を省略)すると、この指定はTRUEとして解釈され、指定列(audit_column)に影響を与える指定アクション(statement_types)の監査が保証されます。
監査対象のテーブルを操作
SQL> conn exam/north123@oradb1; 接続されました。 SQL> select * from test 2 ; ID NAME ---------- -------------------- 4 jkl 3 ghi SQL> insert into test values (5, 'mno'); 1行が作成されました。 SQL> delete from test where id = 3; 1行が削除されました。
監査ログを確認
監査エントリを確認するデータディクショナリ
データディクショナリ | 内容 |
---|---|
DBA_FGA_AUDIT_TRAIL | すべてのFGAイベントを確認 |
ALL_AUDIT_POLICIES | 現行ユーザーがアクセス可能なオブジェクトのすべてのFGAポリシーを確認 |
DBA_AUDIT_POLICIES | データベース内のすべてのFGAポリシーを確認 |
USER_AUDIT_POLICIES | 現行ユーザースキーマのFGAポリシーを確認 |
ALL_AUDIT_POLICIES
DBA_AUDIT_POLICIES
© 2006 矢木浩人