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*DXとは少しずつ積み上げていく長期戦 | *DXとは少しずつ積み上げていく長期戦 | ||
*AIはその中でそれぞれのステップ実現、次に進めるための必要不可欠なツール、ビルディングブロック | *AIはその中でそれぞれのステップ実現、次に進めるための必要不可欠なツール、ビルディングブロック | ||
+ | *DXでは常にゴールドリブンに設計して逆算的アプローチでプロジェクト計画、実行する | ||
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+ | <blockquote>会社組織の根底に、データを成長の軸とする文化を作り上げなければならない</blockquote> | ||
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+ | <blockquote>DXとは社内の抜本的な組織編成を伴うものであり、決して一つの事業部を担当している情報システム部や、トップ直下で動く少数の人で成り立つ「DX部」単体で実現できるものではない。主体的にDXを進めるためには縦割り構造を見直す必要がある。</blockquote> | ||
+ | =====ワシントンポストとジェフベゾスの事例===== | ||
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+ | *2013年前度比12%の売り上げ減少を250億ドルで買収4年で黒字化、有料サブスクリプション会員75%増加、ウェブサイトビジターがニューヨークタイムズを超えるまで成長 | ||
+ | *ビジョンの作成を最初に実施 | ||
+ | **ローカル紙からナショナル紙にする | ||
+ | **ソフトウェアを一から内製化(インターネットは新聞業界を奪ったのではなく、新しいビジネスモデルをもたらした) | ||
+ | *エンジニアを3倍、エンジニアにも投資 | ||
+ | *アマゾンの顧客中心主義を持ち込み、SNSを通してニュースを共有、記事表示時間の計測改善 | ||
+ | *デジタル化で培った知見を盛り込んだツールをAWSの時同様、ローカル新聞社に外販 | ||
+ | *デジタルカンパニーへの転換 | ||
+ | ==DX推進を阻む壁== | ||
+ | ===FOMOの壁 課題把握能力が低く実行できない=== | ||
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+ | *Fear Of Missing One(置いていかれることを恐れる)心理状態でプロジェクトを進めると頓挫する | ||
+ | *DX室を編成しても、アジェンダ、ビジョン、目的、ロードマップが明確でないと小さな案件も開始できない | ||
+ | *なんのためにDXを推進するのかに立ち戻る必要がある | ||
+ | *ビジョンやユースケースがないままひたすらデータを統合するのは大きな無駄を生む | ||
+ | *ユースケースを明確化し、関連システム、データの所在を明らかにするとよい | ||
+ | ====課題の抽出==== | ||
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+ | *DXを進める第一歩は何をやりたいのか、どんな課題を解決したいのかを明確にすること | ||
+ | *龍度を気にせず課題を集める | ||
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+ | ==DX推進プロセス== | ||
+ | *新たな価値の創出」と「既存事業の業務生産性向上や働き方の変革」という 二つのアプローチを同時並行に進めることが重要 | ||
+ | *アジャイルの原則にのっとったDX推進 | ||
+ | **ニーズの不確実性が高く、技術の適用可能性もわからないといった状況下で推進することが 多く、状況に応じて柔軟かつ迅速に対応していくことが必要 | ||
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+ | **経営層・IT部門・業務部門などの関係者が対話を通じて共通理解を形成し、 ビジネス変革に向けたコンセプトを共有した上で、推進施策に取組むことが重要 | ||
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+ | ===DX戦略の策定と推進=== | ||
+ | === アジャイルの原則にのっとったDX推進=== | ||
+ | *DXは、ニーズの不確実性が高く、技術の適用可能性もわからないといった状況下で推進することが 多い。 | ||
+ | *状況に応じて柔軟かつ迅速に対応していくことが必要である。そのため、アジャイ ルの原則にのっとったDXへの取組が求められる | ||
+ | ===組織的なDX推進=== | ||
+ | *経営層・IT部門・業務部門などの関係者が対話を通じて共通理解を形成し、 ビジネス変革に向けたコンセプトを共有した上で、推進施策に取組むことが重要 | ||
+ | ===評価とガバナンス(適切なKPI設定と評価頻度)=== | ||
+ | *顧客への価値提供の実現を指標として評価をすることが重要 | ||
+ | *顧客体験価値の向上に資するKPIを設定 | ||
+ | *評価結果に基づいて人材や投資などのリソース配 分を改善していくことが大切 | ||
+ | *失敗を許容しにくい硬直的なガバナンスが変革の 妨げになっている可能性がある。この問題を解決するためには、アジャイルの原則とアプローチに基づ く評価と改善プロセスの確立が望まれる | ||
+ | ===デジタル時代の人材=== | ||
+ | ====企業変革を推進するリーダーにあるべきマインドおよびスキルを尋ねた結果==== | ||
+ | *日本企業では、「リーダーシップ」が50.6%「、実行力」が48.9%「、コミュニケーション能力」が43.8%、そして「戦略的思考」が43.4% | ||
+ | *米国企業では、「顧客志向」が49.3%と一番高く、次いで「業績志向」 が40.9%、「変化志向」が32%「テクノロジーリテラシー」が31.7%の順で重視 | ||
+ | *日米企業間で差 が大きいのは「実行力」と「テクノロジーリテラシー」 | ||
+ | **「実行力」を選択した日本企業が48.9%に対 して、米国企業は19%て | ||
+ | **逆に米国企業は「テクノロジーリテラシー」を選択したのが31.7%に対し て日本企業は9.7% | ||
+ | ===DXを支える手法と技術=== | ||
+ | ====新しい価値提供を実現するための手法==== | ||
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+ | *製品やサービスのユーザーが抱える真の問題と最適な解決方法を探索し創出す る思考方法 | ||
+ | *特定の問題を解決することではなく、目標(より良い将来の状況)を起点に据えている | ||
+ | *DX推進において顧客に新しい価値提供をするために有効な手法 | ||
+ | *仮説検証型のプロセスであるため、短期間でソリューションを開発し、顧客からのフィード バックを受けながら修正を繰り返す必要がある | ||
+ | *アジャイル開発やDevOpsとの相性が良い | ||
+ | *これらの手法をあ わせて導入することによってより大きな効果をえることができる | ||
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+ | =====DXを支えるIT基盤===== |
2022年4月10日 (日) 01:35時点における最新版
DX
DXとは
- 単なるデジタル活用ではない
- 日本企業がDXに失敗する最大原因は「DXとは何を指すのか経営者とDX担当者が共通言語を持っていない」
定義
- DXとは第四次産業革命そのもの
- 第四次産業革命とは、クラウドコンピューティング × ビッグデータ × IoT × AI -> ネットワーク効果、指数関数的な成長や変化
- DXとはこれによる、産業や企業の変質、変化
- DXとはツール導入による局所的なものではなく、根本的なビジネスモデルの変換をさす
- 人間がこれまで行ってきた判断や考え方を機会がマスターしていく
産業革命 | 内容 |
---|---|
一次 | 蒸気機関による機械化 |
二次 | 電化による軽工業から重工業化 |
三次 | コンピュータによるデジタル化 |
コアとコンテクスト
- 会社はコアとコンテクストを分けて考えなければならない
- 例えば、マイケルジョーダンにとってのコアはバスケットボールで、コンテクストはマーケティングやプロモーションなど
- DXとは、コアの部分をデジタル化すること
- 何をコアと定義するか、コア <> 事業
- 事業の実現と成功を因数分解した時に、会社の強みになっているものこそコア
- DXのスタートラインは、コアの再定義とデジタル化
デジタイゼーション、デジタライゼーション、DX
項目 | 内容 |
---|---|
デジタイゼーション(Degitization) | アナログからデジタルへの移行 |
デジタライゼーション(Degitalization) | デジタル化されたデータを利用して、作業の進め方やビジネスモデルを変革 |
DX | デジタライぜーションにより実現されたものを人や組織の変革に恒久適用 |
- DXを進めるためには、KPI(重要業績評価指標)や評価制度の見直し、抜本的な組織変更と役割変更が必要となり、伴う人の管理が必要となる。
- DXは経営者が自ら舵を切って会社の文化や体勢を変えていくことで初めて実現される抜本的構造改革である。
- ITツールの導入というデジタイゼーションは必要条件ではあるが、十分条件ではない。
DXのステージ
- DXとは少しずつ積み上げていく長期戦
- AIはその中でそれぞれのステップ実現、次に進めるための必要不可欠なツール、ビルディングブロック
- DXでは常にゴールドリブンに設計して逆算的アプローチでプロジェクト計画、実行する
ステージ | 内容 |
---|---|
基礎ステージ | プロセス一部を自動化、省人化 |
サイロ(縦割り)ステージ | 縦割り組織でトランスフォーメーション化(アジャイルオペレーション、デジタル商品開発など) |
部分統合ステージ | 会社横断的な組織構成でデジタルトランスフォーメーションを協力して行う |
全社的統合ステージ | デジタルプラットフォーム、デジタルプロダクトやプロセスなど会社全体でのデジタル化が完成 |
デジタル化した会社のDNA | 恒久的な会社文化としてデジタル化した会社の姿、コンスタントなビジネスモデルのデジタル化 |
会社組織の根底に、データを成長の軸とする文化を作り上げなければならない
AIは今後われわれのあらゆる行動を形作っていく歯車のようなものである
DXとは社内の抜本的な組織編成を伴うものであり、決して一つの事業部を担当している情報システム部や、トップ直下で動く少数の人で成り立つ「DX部」単体で実現できるものではない。主体的にDXを進めるためには縦割り構造を見直す必要がある。
ワシントンポストとジェフベゾスの事例
- 2013年前度比12%の売り上げ減少を250億ドルで買収4年で黒字化、有料サブスクリプション会員75%増加、ウェブサイトビジターがニューヨークタイムズを超えるまで成長
- ビジョンの作成を最初に実施
- ローカル紙からナショナル紙にする
- ソフトウェアを一から内製化(インターネットは新聞業界を奪ったのではなく、新しいビジネスモデルをもたらした)
- エンジニアを3倍、エンジニアにも投資
- アマゾンの顧客中心主義を持ち込み、SNSを通してニュースを共有、記事表示時間の計測改善
- デジタル化で培った知見を盛り込んだツールをAWSの時同様、ローカル新聞社に外販
- デジタルカンパニーへの転換
DX推進を阻む壁
FOMOの壁 課題把握能力が低く実行できない
- Fear Of Missing One(置いていかれることを恐れる)心理状態でプロジェクトを進めると頓挫する
- DX室を編成しても、アジェンダ、ビジョン、目的、ロードマップが明確でないと小さな案件も開始できない
- なんのためにDXを推進するのかに立ち戻る必要がある
- ビジョンやユースケースがないままひたすらデータを統合するのは大きな無駄を生む
- ユースケースを明確化し、関連システム、データの所在を明らかにするとよい
課題の抽出
- DXを進める第一歩は何をやりたいのか、どんな課題を解決したいのかを明確にすること
- 龍度を気にせず課題を集める
AIで解決できるか
DX推進プロセス
- 新たな価値の創出」と「既存事業の業務生産性向上や働き方の変革」という 二つのアプローチを同時並行に進めることが重要
- アジャイルの原則にのっとったDX推進
- ニーズの不確実性が高く、技術の適用可能性もわからないといった状況下で推進することが 多く、状況に応じて柔軟かつ迅速に対応していくことが必要
- 組織的な推進
- 経営層・IT部門・業務部門などの関係者が対話を通じて共通理解を形成し、 ビジネス変革に向けたコンセプトを共有した上で、推進施策に取組むことが重要
DX白書
DX戦略の策定と推進
アジャイルの原則にのっとったDX推進
- DXは、ニーズの不確実性が高く、技術の適用可能性もわからないといった状況下で推進することが 多い。
- 状況に応じて柔軟かつ迅速に対応していくことが必要である。そのため、アジャイ ルの原則にのっとったDXへの取組が求められる
組織的なDX推進
- 経営層・IT部門・業務部門などの関係者が対話を通じて共通理解を形成し、 ビジネス変革に向けたコンセプトを共有した上で、推進施策に取組むことが重要
評価とガバナンス(適切なKPI設定と評価頻度)
- 顧客への価値提供の実現を指標として評価をすることが重要
- 顧客体験価値の向上に資するKPIを設定
- 評価結果に基づいて人材や投資などのリソース配 分を改善していくことが大切
- 失敗を許容しにくい硬直的なガバナンスが変革の 妨げになっている可能性がある。この問題を解決するためには、アジャイルの原則とアプローチに基づ く評価と改善プロセスの確立が望まれる
デジタル時代の人材
企業変革を推進するリーダーにあるべきマインドおよびスキルを尋ねた結果
- 日本企業では、「リーダーシップ」が50.6%「、実行力」が48.9%「、コミュニケーション能力」が43.8%、そして「戦略的思考」が43.4%
- 米国企業では、「顧客志向」が49.3%と一番高く、次いで「業績志向」 が40.9%、「変化志向」が32%「テクノロジーリテラシー」が31.7%の順で重視
- 日米企業間で差 が大きいのは「実行力」と「テクノロジーリテラシー」
- 「実行力」を選択した日本企業が48.9%に対 して、米国企業は19%て
- 逆に米国企業は「テクノロジーリテラシー」を選択したのが31.7%に対し て日本企業は9.7%
DXを支える手法と技術
新しい価値提供を実現するための手法
デザイン思考
- 製品やサービスのユーザーが抱える真の問題と最適な解決方法を探索し創出す る思考方法
- 特定の問題を解決することではなく、目標(より良い将来の状況)を起点に据えている
- DX推進において顧客に新しい価値提供をするために有効な手法
- 仮説検証型のプロセスであるため、短期間でソリューションを開発し、顧客からのフィード バックを受けながら修正を繰り返す必要がある
- アジャイル開発やDevOpsとの相性が良い
- これらの手法をあ わせて導入することによってより大きな効果をえることができる
DXを支えるIT基盤
© 2006 矢木浩人