MFC ドキュメントとビューの分離
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目次
MFC ドキュメントとビューの分離
ドキュメントとビューの相互作用関数
- ドキュメントオブジェクトがデータを保持し、ビューオブジェクトによって表示と編集を行う。
- SDIアプリケーションでは、CDocumentから派生されたドキュメントクラスとCViewから派生されたビュークラスを持つ
- ドキュメント、ビュー、それ以外のアプリケーションフレームワークとの間には複雑ハンドシェイク手続きが介在する。
- この手続きを理解するためには、ドキュメントとビュークラスに含まれる、5つの重要なメンバ関数を知る必要がある。
CView::GetDocument関数
- ビューオブジェクトは、ただ1つのドキュメントオブジェクトにだけ関連付けられる。
- ビューがユーザからの入力を受け取った場合、ビューはドキュメントに対して、内部データを適切に更新するように支持しなければならない。
- GetDocument関数はドキュメントポインタを返す
CDocument::UpdateAllViews関数
- ドキュメントのデータが変更されると、すべてのビューは表現を更新できるように通知を受ける必要がある
- 派生ドキュメントクラスのメンバ関数からUpdateAllViewsを呼び出す場合、最初の引数pSenderをNULLにする
- 派生ビュークラスのメンバ関数から呼び出す場合は、以下のようにpSenderにthis(現在のビュー)を設定する。
GetDocument()->UpdateAllViews(this);
- 引数をNULL以外にすることで、現在のビューに対して通知が行われない(現在のビューは自分自身で更新を行っているものとする)
CView::OnUpdate関数
- アプリケーションがCDocument::UpdateAllViews関数を呼び出すと、この仮想関数が呼び出される
- 一般的には、派生ビュークラスのOnUpdate関数中でドキュメントにアクセスし、ドキュメントのデータを取得し、ビューのデータやメンバを更新し、変更を反映する
- 別の方法として、OnUpdateでビューの一部を無効化し、その後ビューのOnDraw関数がドキュメントデータを使ってウィンドウ内の描画を行うようにさせることもできる。
- ヒント情報は、UpdateAllViewsの呼び出し時のものがそのまま渡される
CView::OnInitialUpdate関数
- アプリケーションを起動したとき、ファイル-新規作成、ファイル-開くを選択したときに呼び出される
- CView基本クラスのOnInitialUpdate関数は、OnUpdateの呼び出しのみを行う
- 派生クラス内でOnInitialUpdateをオーバーライドする際、その派生ビュークラスから基本クラスのOnInitialUpdate関数か、派生クラスのOnUpdateのどちらかを呼び出すよう注意する。
- 派生クラスのOnInitialUpdate関数を使って、ビューオブジェクトの初期化を行うことができる
- アプリケーションが開始するとき、OnCreateの直後にOnInitialUpdateが呼び出される。
- OnCreateは一度だけ呼ばれるが、OnInitialUpdateは何度も呼び出される。
CDocument::OnNewDocumentFunction関数
- ドキュメントオブジェクトが最初に生成された時点、あるいはSDIアプリケーションで、ファイル-新規を選択したときに呼び出される
- ここでドキュメントメンバーの初期値を設定するのが良い
- AppWizardによってオーバーライドされるOnNewDocument関数からの基本クラスの関数呼び出しはそのまま残しておくこと
© 2006 矢木浩人